よくある質問

こんな時は?

Q1:ドライフレックス®が硬化しません。原因は?
Q2:硬化後ドライフレックス®に亀裂が入りました。原因は?
Q3:ドライフィックス®(プライマー)が発熱して煙が上がっています。大丈夫?
Q4:ドラフレックス®が以前より速く硬化して作業ができない!製品不良では?
Q5:ドライフレックスがゴムのようなグニャグニャした状態で硬化して、腐食が再発しました。原因は?

施工に関すること

Q6:ドライフレックス®の上から塗装できますか?
Q7:ドライフレックス®に使用できない塗料はありますか?
Q8:ペーパがけや釘打ちはできますか?

安全に関すること

Q9:ドライフレックス®を使用する際、安全衛生上の注意はありますか?
Q10:使用後の容器やエポキシはどうやって捨てればいいですか?

 

こんな時は?

Q1:ドライフレックス®が硬化しません。原因は?
A:以下の4つの原因が考えられます:
原因1:主剤と硬化剤の撹拌は十分ですか?
ドライフレックス®は熱反応型です。主剤と硬化剤を撹拌すると、熱反応を起こしながら硬化していきます。2液の撹拌が足りないと“硬化不良”を引き起こし、部分的または全体に硬化せずべたつきが残る場合があります。

原因2:使用時の気温は低すぎませんか?
エポキシの硬化及び硬化時間に影響を与える要因の1つに作業時の気温があります。気温が高いとエポキシの熱反応が促進されるので硬化が速くなり、低いと硬化が遅くなります。35℃下で作業する場合と0℃近い気温下で作業するのでは、同じ体積を充填しても硬化にかかる時間は全く違います。ドライフレックス®は1時間、4時間、16時間硬化の3タイプございますが、これはメーカー推奨の分量を常温(18℃~20℃)で使用した際、硬化にかかる時間を示したものです。よって夏場は表示硬化時間よりも速く、冬は遅く硬化します。

原因3充填量が少なすぎませんか?
エポキシの硬化及び硬化時間に影響を与える要因はもう1つ。それは、充填体積量です。充填体積が大きいとエポキシの分子運動量が増えるので硬化が速く、充填量が少ないと硬化が遅くなります。
”ドライフレックス®使い方・基本”でも述べましたが、ドライフレックス®は最低5mmx10mmの充填体積を確保しないと十分な熱反応を起こせず硬化不良の原因となります。運よく?硬化したとしても、所定時間を超えて(薄付けのため)硬化するため、酸化した樹脂は不安定な仕上がりになるリスクもあります。

原因4:主剤と硬化剤の混合比率は正確ですか?
主剤と硬化剤の混合比率が正確でない場合、硬化不良のリスクが上がります。ドライフレックス®は硬化剤1ユニットで硬化できるエポキシ(主剤)の量が決まっています(混合比率)。この比率がぶれると、多く投入された材料はずっと硬化反応ができないまま残存し、結果として硬化不良を起こします。
硬化剤を(指定分量よりも)多めに投入すれば硬化時間が早まると思っている方がおられるようですが、ドライフレックスに関しては上述の通り誤った解釈であり、硬化不良のリスクを高めるだけでいいことはありません。

Q2:硬化後ドライフレックス®に亀裂が生じました。原因は?
A:以下の2つの原因が考えられます:
原因1:局所に強い熱源があたっていませんか?
直射日光下や高温下でドライフレックス®を硬化させると、熱反応が異常に加速されてしまい構造上、物性が弱まりひび割れや剥離の原因になります。ドライヤー等の熱源を直接あてることもお勧めできません。

原因2:混合比率や撹拌は十分ですか?
混合比率が正確でない場合や撹拌不良が発生すると、硬化しても、ドライフレックス®本来の最高強度に達しない場合があります。そのような場合、まれに硬化したドライフレックス®に亀裂等が発生する場合があります。
半硬化状態で、柔らかく仕上がったドライフレックスでは素地の動きに追従できず、結果として裂けてしまうこともあります。

Q3:ドライフィックス®(プライマー)が発熱して煙が上がっています。大丈夫?
A:熱反応型の特徴ですのでご安心ください。
ドライフィックス®はエポキシ樹脂系プライマーです。ドライフレックス®同様に2液の熱反応で硬化します。硬化の際、熱くなるのは、エポキシが正常に反応している証しです。撹拌カップの中に沢山残っている状態で可使時間が近づくと、熱を持って蒸気を上げる場合があります。その際は、直接蒸気を吸い込まないよう注意すると共に作業場の換気を徹底してください。しかし、高温や蒸気の発生がドライフレックス®本来の品質を損ねたり、接着面に悪影響を及ぼすことはございません。

Q4:ドライフレックス®が以前より早く硬化して作業ができない!製品不良では?
A:以前お使いいただいた時の使用時期(季節)や充填容量と今回の作業条件は同じでしたか?
ドライフレックス®の1時間、4時間、16時間硬化は、常温(18℃~20℃)時10mmx10mmの厚みで成形した際の平均硬化時間です。熱反応型製品であるドライフレックス®は、作業場の気温が高かったり充填体積が大きく熱反応が加速されたりといった要因が多いほど硬化が促進され、思うより早く固まる場合がございます。

Q5:ドライフレックスがゴムのようなグニャグニャした状態で硬化して、腐食が再発しました。原因は?
A:硬化不良によるものですが、主な原因は以下の2つです:
原因1:プライマーの撹拌時、ブラシで撹拌しませんでしたか?
ドライフィックスUNI(プライマー)も2液です。主剤2に対して硬化剤1の比率で撹拌する際、ブラシで撹拌すると、多いほうの液体(=主剤)が毛束に吸い込まれやすくなります。
毛束に入り込んだ主剤が、硬化剤と十分に撹拌されずに塗布されると硬化不良を起こします。その上に追っかけで充填されるドライフレックスにも悪影響が及び、半硬化状態で仕上がるリスクが高まります。
中途半端に硬化しているので、不具合がすぐに発見されにくく、数年後に腐食の再発時に発覚します。

原因2:混合比率通りに取り出して、十分に撹拌しましたか?
ドライフレックスは混合比率が主剤2:硬化剤1のタイプと主剤3:硬化剤1の2タイプ存在します。必ず専用の“押出し計量ガン機”で取り出してください。
ドライフレックスは撹拌時2液に色が変化して撹拌終了をお知らせする機能を有します。撹拌時、色ムラが残っていないか十分確認してから充填成形をしてください。
押出しガン機は消耗品ですので、ガン機の劣化も生じます。以前より液体が取り出しにくくなった、一方の液が出にくくなった等の現象が出た場合はお買い換えをお願いいたします。

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使用に関すること

Q6:ドライフレックス®の上から塗装できますか?
A:もちろんOKです。
塗装前には必ずサンディング(ペーパー可)をして、補修表面に残る硬化剤成分を除去してください。硬化剤成分が残っていると塗料の密着に影響が出るだけでなく、まれにアミン(硬化剤主成分)により塗料が変色する場合があります。ペーパー利用の際、番手は特に指定しませんがアミン除去に向くものを選んでください。

Q7:ドライフレックス®に使用できない塗料はありますか?
A:含侵タイプの塗料はお使いいただけません。
素地の腐食を発生させる主な原因として水や湿気の浸入がありますが、ドライフレックス®はこの水分を遮断することで腐朽を予防する(=水を通さない)樹脂で構成されております。このため浸透タイプの塗料は表面に滞留するだけで密着いたしません。オイル系(ベンガラ+合成ボイル等)も使えません。
一方造膜タイプの塗料は、油性、水性等、ほとんどのタイプの塗料をお使いいただけます。

Q8:ペーパがけや釘打ちはできますか?
A:もちろんOKです。
硬化後のドライフレックス®は、木部と同様にペーパーをかけたり、カンナがけ、切削、ドリル加工、釘やビスを打つことも可能です。

 

安全性

Q9:ドライフレックス®を使用する際、安全衛生上の注意はありますか?
A:常に皮膚の保護を心がけてください。
ドライフレックス® を使用する時は必ず保護手袋(ニトリルゴム製をお勧めします)を着用してください。エポキシや硬化剤主成分のアミン等は、皮膚からの吸収で人体に害を与えたり、皮膚や粘膜に強い腐食や刺激をあたえます。
プライマー等は液状ですので、流出や飛び散るおそれがある作業では、必ず保護眼鏡を着用してください。作業着は、付いても浸透が少ないタイプのものを着用してください。製品のご使用前には必ず安全データシート(SDS)をご確認ください。

Q10:使用後の容器やエポキシはどうやって捨てればいいですか?
A:残余廃棄物の廃棄においては、関連法規並びに地方自治体の基準に従ってください。
都道府県知事などの許可を受けた産業廃棄物処理業者等に委託して処理すること。建築現場での硬化した廃棄物の処理は“廃棄物の処理及び清掃に関する法律”の建設廃材の処分基準に従ってください。
空容器類を廃棄する時は、内容物を完全に除去した後に産業廃棄物として処理又は回収にまわしてください。

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